アウシュビッツ収容所の恐怖を音で表現!映画『関心領域』特別映像

映画予告

アカデミー賞国際長編映画賞&音響賞2部門受賞!カンヌ国際映画祭グランプリ受賞/英国アカデミー賞3部門受賞!『関心領域』サーモグラフィで描かれる少女は一体?知るともっと理解が深まる『関心領域』の謎!監督らが明かす“本編に込めた希望”特別映像解禁!

公開を迎え日本でも好調なスタートを果たした『関心領域』。

アウシュビッツ収容所の隣に住んでいた同所所長のルドルフ・ヘスとその家族が壁の反対側で行われている行為から目を逸らし幸せに暮らす画のみを写し、銃声、人の叫び声などの音や気配でのみ壁の向こう側にあるアウシュビッツ収容所の恐怖が伝わる作品。

ジョナサン・グレイザー監督は本作について「なぜ我々は学んでこなかったのか、なぜ同じ過ちを繰り返すのか。80年前に起きた出来事を描いていますが、現代と全く関係のない話を見せるつもりは全くありません。」「今もアウシュビッツ収容所での出来事と同じようなことが繰り返されています。本作は決して過去の出来事ではなく、現在のことを描いているのです。」と語っており、現代社会を投影していることが示される。

この度、映画を観た人もまだ観ていない人も楽しめる、制作者自らが解説してくれる特別映像を解禁。

映像の前半で語られるのは撮影場所について。アウシュビッツ強制収容所所長ルドルフ・ヘス一家の物語を描くため、実際にアウシュビッツの隣で撮影を行ったというチーム。ジョナサン・グレイザー監督は「可能な限り真実に近づくことが大切だったからアウシュビッツの隣で撮影した」とリアルを追求したと語る。

アカデミー賞音響賞を獲得したサウンド・デザイナーのジョニー・バーンは、「暴力は映像では描写せずに、すべて音で表現するようにした。壁の向こう側では虐殺が行われてる。そんな空間に響き渡る音を忠実に再現するために、徹底的に調べて音作りをした」と制作の裏側を振り返る。

そして話は、劇中にサーモグラフィの映像として登場する、林檎を土に埋めていた謎の少女に及ぶ。この少女には実在のモデルがおり、アレクサンドラ・ビストロン・コロジエイジチェックという人物。アレクサンドラは監督がポーランドでリサーチを重ねている時に出会った当時90歳の女性。12歳の時に彼女はポーランドのレジスタンスの一員として、度々収容者にこっそりと食事を与えていたという。その話を聞き、監督はアレクサンドラの物語を書くことを決意。(照明を使わないと決めていたため、夜でも人の形を撮影できるサーモカメラで撮影され、彼女を単なる人間ではなく“エネルギー”として描いた、ということを別のインタビューで話している)

アレクサンドラは映画の完成前に亡くなったが、アカデミー賞のスピーチでジョナサン・グレイザー監督は彼女に感謝の言葉を贈った。家、ピアノ、ワンピースまで、すべてアレクサンドラの私物を借りて撮影したシーンで奏でる音楽は、実際にアウシュビッツの収容者であったヨセフ・ウルフが1943年に書いた「sunbeam」という楽曲。本編では黄色い日本語字幕で歌詞がでるのでその内容を注意深く読んでみてほしい。

映像の最後に監督は「私たちに似た人間でも、簡単に残虐な行為に及ぶ恐ろしさを伝えている。そんな中アレクサンドラは人間にも善意が残ってると示してくれた。そんな彼女の存在に救われたような気がした」と物語の唯一の希望の光として描いたアレクサンドラの姿に、平和への願いを込めたことを明かしている。

【関連記事・動画】
■[動画]実在したアウシュビッツ収容所 所長の家を再現/映画『関心領域』特別映像
https://www.youtube.com/watch?v=zOVj6ozpH3s
■[動画]アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた/映画『関心領域』特別映像
https://www.youtube.com/watch?v=DWhfCosypZs
■[動画]アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族を描く/どんなホラーよりも恐ろしい映画『関心領域』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Y_7GtSq_pAQ

#TheZoneofInterest#A24#アウシュビッツ

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コメント

  1. 相当覚悟して観に行った方がいい。
    仕事の憂鬱を忘れたくて観に行ったが、トラウマでズタズタにされる。
    家で餃子を焼くだけでもう無理、となる。それの焼ける音が。
    無様な自分なんかが衣食住満たされていることに罪悪感でいっぱいになる。

    ・・・ほら。カッコいいコメントなんて書けっこない。

  2. この映画に出てくる妻の行動、言動にどう感じるかで評価が変わる。
    私は妻に共感してしまった。
    欲望は良い意味悪い意味でも行動の原動力なんだと・・・

  3. ポーランド人の女の子のとこのBGM何であんなに怖くする必要があったんやろ?って思ってたけどしてることが命がけな内容だから緊迫感を出すためだったのかな

  4. 観に行ったのだけど、隣でポップコーン食べる客に遭遇
    この映画で食うなよ…頭にくるわ

  5. エンドロール怖すぎるて

  6. この映画でみんなガザのことを言うけど、もっと近くにもあるよね。
    すぐ近くでもひどいことが行われているのに、知らないフリをして日常生活を送っている。
    ウィグルやチベットや香港、沖縄に米軍基地を押し付けて平然として、また原発や放射性廃棄物をまた過疎地に押し付ける。
    目の前のホームレスは存在しないものとし、毎日毎日人身事故のお知らせをただの交通情報として聞き流す。
    ヘイトスピーチを喚き散らす連中もスルー、生活困難児童や差別に苦しむ性的マイノリティも関係ないものとして考えない。
    そもそも自分が属する学校や会社でのイジメやパワハラやセクハラも、厄介ごとには関わりたくない、火の粉がこっちにきたら困る、と傍観。
    ご近所に児童虐待やDVらしき家庭があるが、これも大抵が関わりたくないと聞こえないことにして自分の生活に閉じこもる。

    みんなみんな「関心領域」に閉じこもっているわけで、この映画のテーマは普遍的で「自分ごと」。

  7. 所長が川で釣りをしてたらある物を見つけて子供たちを上がらせてるショート動画見たけどゾッとした。

  8. 確かに直接的な残虐表現はないんだけど、それが逆に重苦しく迫って来て映像にのめり込んでいった
    一度見たけどまた見たいと思ってしまったし、見終わった後に原作の小説も買ってしまいました

  9. 結局、銭儲けの映画やん

  10. 屠畜場の隣に住む感覚だったんかな

  11. 見ました。心を閉ざしたくなるような気分で帰路につきました。そして先日アウシュヴィッツに行きましたが、その前に視聴できてよかった作品でした。現地ガイドの方もお勧めしていました。

  12. まさに今パレスチナでこれより惨い地獄が連日連夜…
    その悪魔の所業を一番支援してる国はアメリカなんだけど、
    一部のインテリ以外、誰も関心ないんだよね。
    あんなに広大な国土に住んでる人たちの殆どが。
    自分たちがコツコツ払ってる血税で、普通保護されるはずの女子供から優先的に抹殺されていくという異常な『戦い』が繰り広げられてるなんて夢にも思ってない。
    関心領域とは言い得て妙だよな、本当に。

  13. 壁一枚で、天国と地獄の世界       
    ヒトラー関連の映画は多数ありますが

  14. 音響が怖くてたまりませんでした。
    途中席を立ちたかったけど、最後まで観ました。
    上映中、隣の人がプラ袋をガザガサさせながら、お菓子をずーっと食べていたんですが、この映画に限っては、「隣に人がいる」と安心できました。
    見下してもいい•軽蔑してもいいと判断した人間に対して、無意識に差別して攻撃的で無関心でいてもいいと教育を受けた人たちの話でした。

    冒頭、音響だけが流れる意味。
    赤ちゃんがずっと泣いている意味。
    麻袋に詰められた洋服•化粧品の意味。
    妻の母の行動の意味。
    ポーランドの少女が林檎を土に埋め込み、果物をスコップの裏に隠した意味。
    帰り道、考えながら家路につきました。

  15. 先日観ました。
    最後の現代とのコントラストがめちゃくちゃ気持ち悪かった。
    恐ろしい事が淡々と日常的に描かれ、違和感がかき消される感覚に陥りました。
    B級オカルト系映画をお酒飲みながら観るのが好きなんですが、彼女達の無関心と、あたしのその趣味は同じようなものでした。

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