ミヒャエル・ハネケ監督に師事したC.B. Yi監督が
息をのむほどにエモーショナルな映像美で紡ぐ
都会の片隅で愛を求めもがく若者たちの物語ー
フェイは恋人のシャオレイと同棲しながら、体を売って田舎の両親に仕送りを続けている。
田舎の家族はフェイからのお金を当てにしながらも、彼が同性愛者であることは一族の恥として受け入れない。ある日、フェイが顧客から暴行を受けたことを知ったシャオレイは、その男を見つけ叩きのめした。しかし、その男の部下たちが報復のためシャオレイに襲い掛かり、一緒にいたフェイは警察から逃れるためシャオレイを見捨て逃げ出してしまう。
それから5年後、フェイは男娼として違う都市で羽振り良く暮らしていた。そこへ同郷の幼馴染ロンが自分も体を売って稼ぎたいとフェイの元に転がりこんでくる。そんなある日フェイはシャオレイと偶然にも再会するが…。
中国で幼少期を過ごし、オーストリアに移住後ウィーン・フィムル・アカデミーにて巨匠ミヒャエル・ハネケに師事したC.B. Yi監督の長編デビュー作の本作は2021年カンヌ映画祭ある視点部門で上映され、台湾の金馬奨最優秀新人監督賞、最優秀主演男優賞にもノミネートされた。C.B. Yi監督は中国の田舎出身の若者を描きながら、その若者たちを待ち受ける経済的、社会的な葛藤、そして彼らの存在を否定する保守的な共同体の二面性という、世界中のどこでも起こりうる普遍的な人間関係を見事な映像美で描きだした。主演フェイを演じたのは日本でも話題となった『あの頃君を追いかけた』のクー・チェンドン、シャオレイ役には「お仕事です!~The Arc of Life~」のリン・ジェーシー、そして『3人の夫』のクロエ・マーヤンが1人3役を務め圧倒的な存在感を放っている。
監督:C.B. Yi
出演:クー・チェンドン、クロエ・マーヤン、リン・ジェーシー、ザック・ルー、バイ・ユーファン
2021年/オーストリア、フランス、台湾、ベルギー合作/カラー/スコープサイズ/5.1chデジタル/120分/中国語 配給:ハーク
© KGP Filmproduktion, Zorba, ARTE France Cinéma,Flash Forward Entertainment, La Compagnier Cinematographique&Panache
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